海外経験で全體的に視野が広くなるので、一回り大きくなってください。
- 上司:
- K.Tさんはまだ2年目だけど、日頃の努力で、プレス部品の様々な要素の解析をスピーディーに學んでくれたので、今後もその姿勢で、學んだことを活かしていってほしい。 次のステップとしては、今よりもっと広い視點で、様々なプレスの材料、加工條件などの幅広い知識を得て、工程設計のエキスパートになるように期待しています。
- K.Tさん:
- 1年目は解析の結果アウトプットするだけしかできなかったですが、2年目からはその結果をもとに、次はどういう対象、形狀を変更したら効果が出るか、というアウトプットも少しずつできるようになってきたので、次は今學んでいる工程図を含めてアウトプットできるように勉強していきたいです。
- 上司:
- 1年目は機械的な作業がメインの業務になっていたけど、これからは作業の経験を活かして、思考するというステップに入るから、K.Tさんの考え方を工程に織り込める場麵も出てくる。そのためには色々な知識が必要になって、色々な難しい場麵に當たると思うけど、そういう時は周りの先輩に相談しながら、進めていくようにしましょう!
K.Tさんは海外には興味ありますか? - K.Tさん:
- 興味あります。もし機會があれば、海外研修に行きたいと思っていますが、先輩たちの、現地で一人で金型を修正して、トライして、モノができた、という出張経験談を聞きますが、私にはまだ知識がないので、正直に言って向こうに行っても活躍はできないですけど、それができるようになってから、海外に行かせていただきたいなと思っております。
- 上司:
- 積極的に海外に行きたいと言ってくれるのは、すごく嬉しい。今、生産技術のメンバーは色々な場麵で活躍してくれているから、海外からもすごくニーズが高い。
生産技術では、しっかりした土台を固めなくても、若い時から海外に行くという形を取っていて、海外研修で學んで成長してもらうというスタンスをとっているから、自分は行くレベルにないとか心配しなくていいよ。海外研修に行った先輩を見ればわかるけど、開発からモノづくりをして、お客さんに製品を出荷するまでという一連の流れは、やっぱり海外経験をすることで全體的に視野が広くなる。一回り二回り大きくなって帰ってくることができる。是非、海外に行ってもらう機會を作るので、大きくなって帰ってきてもらいたいと思います。 - K.Tさん:
- 海外に行くとしたら、どういう勉強をしたらいいですか?
- 上司:
- 基礎としては、金型に対しての何かトラブルがあった時のトラブルシューティング、対応策を知っておくべき。あとは、製品設計、金型の材料麵、プレス麵、加工條件を知るために、製造現場にどんどん行って覚えたらいいと思う。
製品の構造や受注の流れ、金型の費用などの財務処理の話も出てきたりするけど、そこは応用として學んでいけると思うから。僕らは生産技術だから、まず、生産技術的な話を學んでもらえたらいいと思う。
自分の仕事の整理と、業務手順の見直しで、もっと効率よく仕事ができるよ
- K.Tさん:
- 去年1年働いて、色々業務を覚えてきて、できる範囲が増えてきて、上司から色々と仕事をもらえるようになりましたが、納期に対してギリギリになったり、何とか納期を伸ばしてもらったりで、負荷が高くなってきました。 これから今の仕事量に対して、もっと効率よくできるにするにはどういう管理が大事になってきますか?
- 上司:
- 僕の考え方になるけど、1日の時間は8時間として考えて、そこに仕事の工數をあてはめて決める。追加の仕事を受けた時に、今、僕はこれだけの仕事を持っているから、その後に入ってくる仕事の納期はいつになる、というのを常に明確に言えるように、自分の中で仕事を整理して対応していくことが大事。上司に言われても、そういう対話ができるような形を取っておけばいいと思う。自分が持っている仕事が埋もれてしまうのが一番怖い。これが1つ。
もう1つは、もらった仕事に対して、今まで先輩達が3時間でやっていたけど、それが當たり前のやり方だと思わないこと。例えばパソコンでもエクセルの機能が充実してきて、それを活用することで1時間だけでできた、という業務手順の見直し、もっと早いやり方はないかを考えながら進めていってほしい。
大きくその2つのやり方を覚えてほしい。 - K.Tさん:
- まずは自分の仕事を管理すること。それがどれくらいの工數でできるかの見込みをつけるということが大事になってくることですね。
- 上司:
- その通り。その見込みをつけて、効率の良いやり方を考えてやるようにしましょう。忙しくなってきたということは、それだけ活躍できるようになったということだよ。
K.Tさんは將來どうなりたいかな?役員になるの?(笑) - K.Tさん:
- いえいえ(苦笑)。
実は自分の將來の計畫を立てたことがあって、まずは10年計畫で、ライン長になりたいと思っています。解析して、現物の形狀や割れをすべて予測できるように金型設計して、現場で後戻りが出ないような設計者、解析者になりたいのが10年後の目標です。今はそうなるために、まずは解析の勉強、工程図の計畫を進めていっています。 - 上司:
- そういう向上心を持つのがすごく大事。向上心が無い人には仕事を任せられないので、向上心をもって仕事をしてくれているのはうれしいし、是非頑張ってほしい。
ただ、解析のところを突き詰めるという話をしてくれたけど、管理職の立場になると、専門知識だけでなく、海外研修の時にも話をしたけど、全體の広い視野を持って、対応していくというところが出てくるから、色々なモノに興味を持って、會議、打ち合わせの場でもしっかり発言して、學んでいくようにしたらいいと思うよ。